JPDirectは株式会社日本レジストリサービス(JPRS)が提供するドメイン取得・SSL/TLSサーバー証明書発行サービスです。

JPDirectサーバー証明書取次サービス(ACME対応版)

サービス紹介

JPDirectでは、2026年2月19日からJPDirectサーバー証明書取次サービス(ACME対応版)を提供開始いたします。
本サービスの詳細ついてご案内します。

対象のサーバー証明書

  • ドメイン認証型(DV)

※ 組織認証型(OV)及びEV証明書につきましては、現在認証局にて準備中です。提供開始時期が確定次第、ご案内いたします。

料金

  • 利用FQDN情報(※1)登録時に、契約料をお支払いいただきます。初回の契約料と契約更新料は同額です。

※ 従来のサーバー証明書(有効期間1年)と同額での提供となります。

事前準備

ACME対応版サーバー証明書のご利用にあたっては、サーバー証明書を利用するお客様のサーバーにて、 ご利用するためのソフトウェアであるACMEクライアントを動作させる必要があります。

ACMEクライアントの一般的なご利用手順については、JPRS認証局の ACMEクライアントのご利用手順(外部リンク)をご参照ください。
ACMEクライアントについてはJPDirectでのサポート対象外です。不明点があればサーバー管理者にご確認ください。

従来版からACME対応版への移行

事前にサーバー証明書利用者のサーバーにてACMEクライアントのインストール及び各種設定を完了させてください。
申請手順については、通常手順と同様で問題ございません。

なお、移行するタイミングに制限はございません。任意のタイミングで実施ください。
従来版のサーバー証明書が有効な状態でも、ACME版証明書の発行が可能です。

サーバー証明書取次サービス(従来版):現在提供しているサーバー証明書取次サービスに該当する名称です。

発行されるサーバー証明書

有効期間

本サービスが発行するサーバー証明書の有効期間は、発行日から90日間です。

利用FQDN情報(※1)

JPDirectのマイページから、サーバー証明書を発行したいFQDN(※2)とFQDNの種類を申請いただきます。 申請時に料金をいただきます。 申請が完了すると本サービスの契約が締結され、サーバー証明書を利用するお客様のサーバーに設定したACMEクライアントから、サーバー証明書の発行が可能となります。

利用FQDN情報の登録完了(サービスの契約締結)後、初回証明書発行日から1年後の同月末日までが当該利用FQDN情報の利用期間です。
更新料をお支払いいただくことで、契約期間及び利用期間を1年ずつ延長します。

FQDN(※2)

Fully Qualified Domain Name(完全修飾ドメイン名)の略称です。
トップレベルドメイン(TLD)までのすべてのラベルを含むドメイン名のことをいいます。

fqdn

FQDNごとに発行できるサーバー証明書

利用FQDN情報で指定したFQDNに対するサーバー証明書の発行が可能となります。同時に発行できる枚数に制限はありません。
それぞれ発行できるサーバー証明書については以下の通りです。

1. ワイルドカード以外(FQDNの先頭に「*.」がない場合)

登録したFQDNに加え、先頭に「www.」を付与したFQDNに対してもサーバー証明書を発行できます。

  • FQDNが「example.jp」の場合、「example.jp」と「www.example.jp」のサーバー証明書が発行可能
  • FQDNが「www.example.jp」の場合、「www.example.jp」と「www.www.example.jp」のサーバー証明書が発行可能
    FQDNが「www.example.jp」の場合、「example.jp」のサーバー証明書は発行できません。

2.ワイルドカード(FQDNの先頭に「*.」がある場合)

登録したFQNDに加え、先頭の「*」を取り除いたFQDNに対してもサーバー証明書を発行できます。

  • FQDNが「*.example.jp」の場合、「example.jp」と「*.example.jp」のサーバー証明書が発行可能
    FQDNが「*.example.jp」の場合、「www.example.jp」のサーバー証明書は発行できません。

マルチドメイン証明書の発行

ACME対応版ではマルチドメイン証明書の発行も可能です。複数のFQDN(最大100件)をSAN(※3)に指定して証明書を発行できます。

SAN(※3)とは

SANとは「Subject Alternative Name」の略称です。
サーバー証明書の「SubjectAltName(SAN)」フィールドには、サーバーを示す複数の識別子(ドメイン名・IPアドレスなど)を記述し、その証明書を複数のサーバーで使用可能にします。

マルチドメイン証明書のメリット

  • 1枚の証明書を複数のドメイン名(サーバー)に利用することができるため、管理や運用のコストを削減可能

マルチドメイン証明書のデメリット

  • サーバー障害時に、当該マルチドメイン証明書を設定した全サイトが影響を受ける
マルチドメイン証明書
  • マルチドメイン証明書では、SANに指定するすべてのFQDNについて、「利用FQDN情報」の登録が必要です。
  • SANに指定したFQDNを変更(追加/削除)したい場合、別途マルチドメイン証明書の新規発行が必要です。
  • SANに指定したFQDNのうち一つでも「利用FQDN情報」が利用期間を終了した場合、当該マルチドメイン証明書は失効されます。

各種お手続き

新規発行・更新発行・再発行

サーバー証明書の発行申請は全てACMEクライアントからお手続きください。マイページからの操作は不要です。発行申請時に料金はかかりません。

契約終了

契約終了のお手続きを実施いただくことで、契約期間満了日をもって契約終了となります。
または、更新料のご入金が確認できない場合も、契約期間満了日をもって契約終了となります
契約終了にあわせて、利用FQDN情報の利用期間も終了いたします(有効な証明書がある場合は失効されます)

他社へのサービス切り替え

他社のご案内に沿ってACME対応版証明書の発行手続きを実施ください。切り替え前にJPDirect経由で必須なお手続きはございません。
あわせて、JPDirectの契約終了(前述)を忘れずに実施ください。

ご参考:ACMEについて

ACMEとは

ACME(アクミー)はAutomatic Certificate Management Environment(自動証明書管理環境)に由来する、サーバー証明書の管理を自動化するためのプロトコルです。
ACMEの仕様はIETFで標準化され、2019年3月にRFC 8555として発行されています。

ACME導入のメリット

ACME対応版の証明書では、証明書に関する作業(証明書の新規発行や更新発行、証明書の切り替え等)を自動化することが可能となります。
その他、運用コストの削減や作業漏れを防ぐことが可能となります。

ACME導入に必要なこと

ACME対応版のご利用にあたっては、サーバー証明書を利用するお客様のサーバーにて、ACMEサービスを利用するためのソフトウェアであるACMEクライアントを動作させる必要があります。
ACMEクライアントの一般的なご利用手順については、JPRS認証局のACMEクライアントのご利用手順(外部リンク)をご参照ください。